【韓国】今韓国にいることは「不幸」か「幸い」か？

本当は今頃日本に家族の行事があり、一時帰国している予定でした。

私のいる韓国では2月後半、旧正月のあたりから本格的にコロナが広がり始めていました。もちろん国としても警戒を高めていました。マスクの価格もどんどん高騰していきました。この事態に危機を感じ、3/6には予約していた帰国チケットを払い戻ししました。

キャンセルしてから、

「近いから、何かあったらいつでも帰れる」
という概念が消されてしまいました。
本当に、近くて遠い遠い国になってしまいました。

韓国はコロナの検査キット数が多く、1日の検査数も日本よりも遥かに多かった。だから、爆発的増加が目に見える形で現れている。

「それが逆に不安を煽るからやめた方がいい」って日本の友達に言われた。

私はそれは違うと思う。
私は毎日、毎日感染者数が1000を超え、5000を超える瞬間をちゃんと見たからこそ
「気をつけなければいけない」という意識を持てたのだと思う。
他人のことではなく、自分のことだと受け止めることができたと思う。
それは海外に出てみたから、実感したことかもしれないけれど。
それぞれ国民性はあるとしても、もっと前から不安を煽らないといけなかったのでは？

でも、たまに思うのは「日本に住んでいたらどうなっていただろう」ということ。
家族に会って、一緒に過ごす時間があるけれど
少なくとも韓国にいる彼には会えない。
日本にいたら、勤務していたであろう旅行業は大打撃。
（旅行業は嫌いじゃなかったけど、素直に好きって言いたくはなかった。）

韓国にいる今は、家族に会うことはできない。
仕事はあるけど、実質減給。
それはもちろん辛い。

でももしかしたら、韓国にいることが幸いなのではないかと思えてきた。
韓国ではコロナ関連のニュースは情報が早いし透明度が高いように感じる。
おかげで国民の意識も高まっているし、ある程度の安心感を得られている。
個人的なことを言えば、彼や友達に会うことは難しいけれど
それでも日韓の国境を超えることさえもほとんどできなくなってしまった今
私たちの壁はまだ低い方だ。
それに、好きな仕事をできている。

外に出ることも憚られるし、韓国にいる意味って…。
と思った時期もあったけど、きっとわたしはラッキーだったんだって思った。
3~4月から外国で生活を始めようと思っていた人や
それぞれ海外で遠距離恋愛を続けているカップルの人たちは
どれだけ辛いだろうか。
どれだけ人生の計画が崩れてしまっただろうか。
考えただけで心苦しい。

でもコロナの件は全世界の人がみんな何かを犠牲にしている。
わたしだけこんなのいやだ！どうしてくれるんだ！
こんなことを言えるのは正直元気な人間だけだと思う。

ここまできたら、元気なだけでありがたい。
どうか日本も感染者の増加をひとりひとりが食い止める意識を持って
感染拡大を防いでほしいと願うばかりです。

はやく会いたい人に会えるように
はやくきれいな景色をたのしめるように
はやく安定した収入を得られるように
はやくいつも通りの生活ができるように
そして、はやくその喜びを感じられるように