ノラン ナラン_コリア

君と私で日本人が少ないところへ行きたい!韓国在住者ノランがお届けする韓国生活情報。

【日本語教育能力検定試験】4ヶ月の独学で検定合格した費用と勉強方法

勉強を開始したのは2018年7月中旬。
試験は2018年、10月最後の日曜日。


お金も時間も余裕ではないので独学&一発合格を目指すことに!

4ヶ月の独学で合格した使用教材と勉強方法を紹介します。

日本語教育能力検定とは

日本語教育能力検定試験は、日本語教員となるために学習している方、日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定することを目的としています。 
引用:JEES 日本語教育能力検定試験ホーム

日本語教師は国家試験がありません。そのためこの試験が教師の免許のような役割を果たしています。そのほかにも420時間日本語教師養成講座の受講があります。相対評価合格率は20~25%です。

◆試験内容

社会、文化、地域、言語と社会、言語と真理、言語と教育、言語一般、大きく以上の区分に別れます。ですがそれぞれの分野に10以上の主要項目が含まれています。
詳しくはこちらで確認できます。

試験範囲は膨大で諦めたくなりますが、問題の傾向を掴めば独学で合格も夢ではありません。

◆使用教材

わたしが使用した教材はこちらです。

改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識 日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ

・日本語教育能力検定試験 試験問題(過去問) 4~5年分 ※

・日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版

・日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 合格問題集

・日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 分野別用語集

・日本語教育能力検定試験 合格するための本 

※過去問は特に試験が近くに連れて品切れ、中古品の価格が高騰する可能性が高いので早めに購入しておくことをお勧めします。

そのほかにPCやスマフォ、図書館にある図書資料を利用しました。

◆費用

独学の1番のメリットはコストの低さではないでしょうか。通信などで合格対策講座を受けると10万円単位のお金がかかります。それに比べて教材費と出願料で済むのですからかなりお得(?)です。

 

過去問 × 5年分  ¥7,560
その他教材    ¥14,240
ノート5冊     ¥300
試験出願料    ¥10,800
証明写真・その他 ¥1,200

合計 ¥34,100

※2018年時点での価格です。


教材費は一見、嵩むようにも見えますが私の場合過去問などは合格発表後すぐにメルカリで販売しました。過去問などは特に鮮度の高さが重要なのです。何年も寝かせてしまうと価値が下がる可能性があります。


ですが逆に手に入りにくい年度のものは定価〜高値で売れる場合もあります。
わたしの場合実質負担額の3分の1は取り戻したと思います。
いずれにしてものちのち売ることを前提にするのであれば、きれいに使うことをおすすめします!

◆勉強方法 ステップ1 <基礎づくり>

日本語教育初心者のわたしが実践した勉強方法を教材とともに紹介します。


①試験の全体像をつかむ

使用教材:改訂版 日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識 日本語教育能力検定試験に合格するためのシリーズ

改定前:日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50

ひととおり読みました。正直出てくくる用語は意味不明です。(笑) 意味わわからなくても、最後まで読んでください。
そして「試験によく出ます。」と書いてあるものにはあとで読み返しやすいように、アンダーラインを引きました。


②過去問をやってみる

使用教材:過去問3~4年分

ひととおり①の本を読んだ次は実際の問題を体感します。
どんな問題がどんな風に出題されるのか(なんとなく)把握します。
この時受験予定の前年度の過去問は使わないのがポイントです。

過去問をやった後は答え合わせです。最初は分からなくて当然なので点数がいまいちでも落ち込む必要はありません。そして重要なのは不正解だった問題です。

③不正解だった問題を理解する

使用教材:日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド

     そのほか日本語教育能力試験対策HP

②で不正解だった問題をしらみつぶしに理解していきます。しかし過去問では回答のみで解説がついていません。わたしはこちらのHPの解説を参考にしました。

インターネットの解説はたまに間違っていることもありますのでネットの解説でおおまかに理解してから日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド やを使うことをおすすめします!

ネット情報や教科書を読んで理解できたことをノートへアウトプットします。学生時代を思い出しながら…自分で後から読んでも理解できるよう、図やカラーペンを使いながらノートを書きました。(決してキレイではありませんが)

◆勉強方法 ステップ2 <基礎を磨く>

①実際の制限時間で問題を解く

使用教材:過去問3~4年分

1つの過去問の不正解だった問題を全て参考書などでおさらいしたら、また同じ過去問を実際の制限時間でやっていきます。
時間配分や集中力など今まで身に付けた知識とはまた違う勝負が生まれます。「今日は試験Ⅰだけ」と決めるなど試験Ⅰ、Ⅱ、Ⅲはバラバラにしました。

②ステップ1③同様、不正解だった問題を理解する
③ステップ2の①〜②を繰り返し、平均得点を上げていきます。

こちらでも受験予定の前年度の過去問は使わないのがポイントです。

わたしの場合は各過去問を3~4回以上繰り返し、試験ⅠとⅡの正解率を90%以上に伸ばしましました。

◆勉強方法 ステップ3 <仕上げ 〜残り1ヶ月〜>

①前年度の過去問を使って模試

使用教材:前年度の過去問

試験1ヶ月前になり、やっと昨年の過去問が登場です。
理由としては、初めて解く問題でも今まで通りの得点を出せるか測るためです。
1日中図書館にこもって休み時間を作りながら5~6時間かけて実施しました。
試験の長さに体力の消耗を実感します。(笑)

こちらも1度模試をしたら、今までの過去問同様に復習を繰り返します。

隙間時間の活用

勉強を続けていると、ふとした瞬間に思い出した言葉がなんだっけ?となる瞬間があります。その時に助けてくれるのが日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 分野別用語集です。
他の参考書と異なりサイズが比較的小さいので持ち運びにも使えるので通勤時間や昼休みによく使っていました。この本に記載されている全ての用語を覚えるのは無謀なので補助として使うことをおすすめします。

③最後の1ヶ月はできるだけ「やっていない問題」を!

使用教材:日本語教育能力検定試験 合格するための本 

     日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 合格問題集

 

過去問を繰り返すと目新しい問題に対応できるか不安になってきます。
そこで日本語教育能力検定試験 合格するための本 日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 合格問題集を過去問の合間に取り入れました。
毎年発行されている合格するための本には、解説もあるのでおすすめです。

④試験内容の理解度をチェック

使用教材:日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50

再び日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50の登場です。
勉強をしっかりしていれば、一番最初に意味不明だったこの本の内容がわかるようになっているはずです!分からないところはまた教科書で見直して挑みましょう!

 

◆勉強時間

フルタイムで働きながら平日には1日2~3時間、週末は最低5~6時間勉強をしました。
タイムスケジュールはこんな感じです。

平日 起床 1時間→出勤(昼休み30分)→帰宅→食事/お風呂→ 1~2時 →就寝
週末 起床 →図書館 4~6時間 →帰宅→食事/お風呂→ 1~2時 →就寝

受験した年の夏は正直勉強していた記憶しかありません…。海もプールも大好きな海外旅行も行きませんでした。

ポイントはありませんが…わたしは髪の毛を乾かす時間ももったいないので、胸まであった髪をショートにしました。(笑)

 

◆こんな知識が役立った!

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外国語を勉強した経験

わたしの場合は韓国語を勉強していました。音声学では韓国語の知識が役に立った気がします。例えば日本語の「ん」には実はいくつも発音がありますが、韓国語には3種類の「ん」の音があります。こうした知識は言語をとらえるにあたって理解を助けてくれました。
日本語を含めた「言語」の知識を問われる問題もあります。外国語を勉強したことがあれば日本語を客観的かつ多角的にとらえやすいのではないでしょうか。

日本語学習者との交流の経験

わたしの大学時代は外国人のクラスメイトと交流する機会が多くありました。彼女たちの言葉から学習者が起こしやすいミスが耳に残っていました。
例えば中国語話者が「かわいい洋服」を「かわいいの洋服」という誤用をするなど…
小さなことですが、試験には大きく影響した経験だと感じます。

日本語教師インターンシップ

日本語教師に興味があり社会人になってからマレーシアで日本語教師インターンシップをしました。たったの3ヶ月でしたが日本語学習者がどのようなステップで日本語を習得していくのかを体感することができました。

わたしの場合は上記のような経験がありましたが、元々日本語教師を目指しているかたには「外国人と関わること」に元々興味がある方が多いのではないでしょうか。きっといままでの小さな経験が役に立つ瞬間があると思います。

◆苦手項目の克服方法

苦手と向き合う!しかありません。
ちなみにわたしが苦手な音声分野とに向き合ったのは試験の1~2ヶ月前です。

しかし苦手なことは2時間も3時間もつづけるのは辛いものです。
わたしが実践した苦手克服のコツは時間の分散
毎日の通勤時間、昼休みなど隙間時間に表をみたり試験過去問を聞いたりしました。さらに帰ってから1時間すれば1日に計2時間も苦手な問題に向き合っていることになります!

◆合格するために一番必要なこと

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毎日の努力と諦めない気持ちです。

まさか、そんな精神論かよって。
残念ながら裏技はありません。

実はわたしも試験が終わってから確信があるわけではなく…。
勉強をしている間に「実力が上がってる」ってなる瞬間が少なく、ただ合格通知が届いたという感じでした。特に独学だったのでより実感がなかったかもしれません。
成長を実感できないほど諦めたくなりますが、きっと努力は実はずです…!

 

必死こいてした勉強はカンを掴むための修行のような物だったと感じています。
そのカンを掴むためには過去問を解き繰り返すことです。
そうすることで試験の頻出問題や傾向が見えてきます。

人生で受験勉強もしたことなかったわたしができたのだから、きっとこの記事をよんでくださっているあなたもできるはずです!
自分を信じて!応援しています!